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咳のしずぎで苦しいのに東京に行かねばなりません。
コミケなら喜んで行くんですけども><
ってなけで。
早いとこ終わらせないと忘れそうなので昨日の続き。
神様の戯2
手だてが見つかるまで、この世界で生活することになって、初めての夜が来て。
まず、風呂に入った。
水道はふつうに流れていたし、飲んでみてもふつうの水の味だった。
いつもするように、スイッチでお湯に切り替えて風呂を沸かす。
電源がないはずなのに、それができた。
これも俺たちの記憶通りに再現できているのだとしたら、食べるものはと冷蔵庫を開けると今朝見た食材が入っていた。
どうやらこれは俺の記憶らしい。
それを適当に兄貴に調理してもらったら火も暖かさも味もあった。
どういう仕組みなのかはわからないが、これも記憶から再現されているのだろうと兄貴は言った。
それから、テレビをつけたけれどそれは真っ暗なままだった。
本や新聞など、情報を得るための手段は再現できないのだろう。
再現の元となる記憶がない、もしくは曖昧だからだ。
一通り家の中を見終わると、仕事もすることはないのだからと、寝ることにした。
それぞれの部屋は、それぞれが使っていたとおりになっていて、兄貴の部屋は数年使ってないから閑散としていた。
けれど布団はあったので、各自の部屋で眠ることになった。
でも、眠れなかった。
今まで夜の勤めをしていたからではなくて。
万年寝不足な俺はすぐにでも寝れるはずだったのに、部屋の電気を消して物音もしない暗い部屋で一人で居ることが怖くなった。
このまま、俺一人になったら?
兄貴がいなくなったら?
もしかして、最初から俺だけだった?
暗い部屋の中で見えたのは、俺の使っていたものとそっくりなものばかり。
そこに、兄貴の形跡などない。
当たり前だ、だって兄貴はもうずっと帰ってきてない。
怖くなって、俺は兄貴の部屋の襖を開けた。
すると、兄貴が立っていた。
兄貴も俺の部屋に来るつもりだったのだろう。
気まずさに視線をそらしてから、目を合わせて苦笑し合い、無言で兄貴の布団に、二人で入る。
初めてそこで、この世界の、閉じられた世界に閉じこめられたという恐怖心を抱いていたことを知った。
二人で抱き合って、暖かさを確認するのを止められなかった。
手をきつく握り合っていれば、一人ではないと思えたからだ。
そして、朝が来た。
いつ終わるのか、終わらないのかすらわからない日々の、最初の朝だった。
手だてが見つかるまで、この世界で生活することになって、初めての夜が来て。
まず、風呂に入った。
水道はふつうに流れていたし、飲んでみてもふつうの水の味だった。
いつもするように、スイッチでお湯に切り替えて風呂を沸かす。
電源がないはずなのに、それができた。
これも俺たちの記憶通りに再現できているのだとしたら、食べるものはと冷蔵庫を開けると今朝見た食材が入っていた。
どうやらこれは俺の記憶らしい。
それを適当に兄貴に調理してもらったら火も暖かさも味もあった。
どういう仕組みなのかはわからないが、これも記憶から再現されているのだろうと兄貴は言った。
それから、テレビをつけたけれどそれは真っ暗なままだった。
本や新聞など、情報を得るための手段は再現できないのだろう。
再現の元となる記憶がない、もしくは曖昧だからだ。
一通り家の中を見終わると、仕事もすることはないのだからと、寝ることにした。
それぞれの部屋は、それぞれが使っていたとおりになっていて、兄貴の部屋は数年使ってないから閑散としていた。
けれど布団はあったので、各自の部屋で眠ることになった。
でも、眠れなかった。
今まで夜の勤めをしていたからではなくて。
万年寝不足な俺はすぐにでも寝れるはずだったのに、部屋の電気を消して物音もしない暗い部屋で一人で居ることが怖くなった。
このまま、俺一人になったら?
兄貴がいなくなったら?
もしかして、最初から俺だけだった?
暗い部屋の中で見えたのは、俺の使っていたものとそっくりなものばかり。
そこに、兄貴の形跡などない。
当たり前だ、だって兄貴はもうずっと帰ってきてない。
怖くなって、俺は兄貴の部屋の襖を開けた。
すると、兄貴が立っていた。
兄貴も俺の部屋に来るつもりだったのだろう。
気まずさに視線をそらしてから、目を合わせて苦笑し合い、無言で兄貴の布団に、二人で入る。
初めてそこで、この世界の、閉じられた世界に閉じこめられたという恐怖心を抱いていたことを知った。
二人で抱き合って、暖かさを確認するのを止められなかった。
手をきつく握り合っていれば、一人ではないと思えたからだ。
そして、朝が来た。
いつ終わるのか、終わらないのかすらわからない日々の、最初の朝だった。
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